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紫式部もカタルシス

やはり、何かが動くことって楽しい。

停滞しているときも、それはそれで充実しているのかもしれないけど、

そこから抜け出して動き出すことは、やはり人として必要なことで。

動と静、生と死、愛と欲、男と女、陰と陽、など。

人は何かと何かを比べるのが好きですよね。

実はそれだって、二元性ではなく、どちらも持ち合わせているからこその人、なのですが。

 

『源氏物語』を書いた紫式部という方がいます。

もちろん実在した女性。

式部というぐらいですから、さもお偉い方の恩寵を受けていたのだと推測します。

そしてこの時代に限らず高貴な色である紫の一字を持つ。

それだけでも紫式部を知るには十分だと思いますが、ここでは個人像ではなくその内面に迫りたいと思います。

 

村上春樹さんが河合隼雄先生と対談したものが出版されています。

だいぶ前に古本屋で購入したまま本棚の肥やしになっていましたが、やっと読む気になり手に取りました。

昔からエッセイや対談ものはあまり好きではなく、どちらかというとフィクションを好んで読んでいましたので、読了できるか、少なからず心配ではありましたが、、

小学校の頃には自分で物語を書いていたりしました。戦隊ものが多かったですかね(照)

 

さて、読み進めてみると、意外と読みやすい。

村上春樹さんの今までの作品の内容も織り込まれていて、心理と通ずるものがあったり。

お二人の空気感みたいなものが伝わってきました。

とても柔らかな物腰のお二人が、朝の陽の当たる小さな部屋で話し込んでいるような。

このお二人はきっと出会うべくして出会ったのでしょうね。

分野は違えど、気づきにあふれ、お互いについてよく調べている。

 

今朝、適度に混雑している通勤の電車内で見つけたのが、紫式部でした。

それによると。

『源氏物語』はとても長い。

文庫本になっていても、分厚い。

しかも字が小さき。

とてもとても読み進められたものではありません。

内容はさておき。

とっても不思議な物語ですよね。

確か少女マンガにもなっていたような。

 

女性は、この頃、このような長い物語を書くような時間があったというのです。

ある程度の地位にあり、財力もあり、かといって家事をすることもなく、悠々自適だったのだろうと。

その時、その場所にいたわけではないのでわかりませんが、きっとそうなのでしょう。

そして筆と墨を自由に使える立場にあり、もちろん教育も受けている。

長い黒髪を束ねて床に垂らし、思ったのでしょうね。

この暇な時間は、いったいどう過ごしたらいいの。。って。

 

一心不乱に書き始めました。

時間さえ許せば朝だろうが夜だろうがお構いなし。

一種、病的と思えるような。

そして登場する怨霊などの超自然的人物の数々。

村上さんと河合さんは、その怨霊は、現実だったというのです。

実際に存在していたものだろう、と。

確かに、現実でなければ見えませんものね。

そして更に、紫式部は書いて癒されていたのだろう、と。

書くことそれ自体が彼女にとってのカタルシスだったんですね。

頭に浮かんだものや見えたものを物語にして書いていく。

 

「気づくとものすごく長くなってる。

でもいいの、誰かに向けて書いてるわけじゃないから^^」

 

紫式部がそう思ったか思わなかったかはわかりませんが、きっと楽しかったでしょうね。

基本的にブログもそうですが、誰かに向けて書くと、面白みがなくなったりする。

平面的なものでしかなくなってしまうような気がします。

もちろん合わせるようなこともしない。

それが後世に残るなんて、素晴らしいことですね。

機会があったら手に取ってみようかと思います、

 

『源氏物語』

 

 

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Shigechika Suzuki

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