職場の人間関係

病院にお勤めの30代女性。

循環器系の救急病院のため、状態が悪くなり担ぎ込まれてくる患者さんも多いのだとか。

クライエント様はこちらに12年お勤めで、夜勤の責任者的立場になっています。

 

曰く、自分の判断が患者さんのこれからを決めてしまうので不安もある。

ただ、周囲が私の判断や指示で行動してくれるのでありがたい。

勤務日の夜は、8割方忙しくなる。

 

看護師も慢性的な人手不足で、後輩は早い時期に辞めていく。

自分に一言の相談もなかったことが、寂しい気持ちにさせる。

『ただ、それはクライエント様の責任ではないし、辞めていくのは仕方ないことですよね。

相談があったとしてもなかったとしても、結果的に辞めていったのではないでしょうか。』

という心理教育を行い、物事の捉え方を少し変えたところ、気持ちも楽になったようです。

 

上司の方に人員を増やすよう持ちかけるも、なかなか実現しない。

患者さんは増えていくため、仕事の質量が増加していき、ストレスも溜まる一方。

現場に立ち合っていない方は、決定権はあるものの、現場の苦しみをあまり理解していないようです。

クライエント様は真面目な性格なので、仕事の手を抜くようなことはもちろんしません。

知識だけではない、経験に裏打ちされた仕事への取り組み方も、今や病院を支える柱のひとつになっています。

 

同僚の方とはどのような関係なのか、お聴きしました。

そうすると、やはりなかなかコミュニケーションが取れていないとのこと。

日勤者と夜勤者の時間帯は交代制のため引継ぎ程度の会話しかできず、

それぞれ生活があり、家庭のある同僚もいるので、時間を作れない。

同じ仕事内容であれば、同じ苦しみや辛さを抱えているのではないか。

私はそう考え、クライエント様にご提案しました。

 

すると次のカウンセリングで、同僚と話をしたと報告がありました。

嬉しい結果です。同僚の方も、同じ苦しみや辛さを抱えていて同じように話をしたかった、と。

これ以降、クライエント様の声はみるみる明るくなっていきました。

職場で話をするだけでなく、クライエント様みずから食事会をセッティングしたり、

ご自分の誕生日会を企画、同僚の方に参加していただいたのです。

その様子を写真で見せてくださり、私は涙が出そうになるほど嬉しかったのを覚えています。

とてもとても大きな一歩を、クライエント様は踏み出せたのです。

 

とかく職場の人間関係は、同じ立場にある方や仕事内容が似通っている方とコミュニケーションを取ることが重要ではないかと思います。

そうすれば、主観だけではなく客観的な意見も出るでしょうし、ある程度の愚痴も言い合えます。

病院という、人命に関わる職場だからこそ、コミュニケーションは重要といえます。

時には上司の方にに意見をするということも必要になりますし、部下からの評価も関係を保つ上で重要です。

 

溜め込んでいたストレスを、少しの勇気で自分の状況だけでなく周囲の認知も変えてしまったクライエント様に、私もいつも励まされています。

いつもありがとうございます。

 

 

カウンセリングルーム  アトリエ・IMA(イマ)

Shigechika Suzuki

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