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月は太陽を比べない


12月まで残すところ数日。

そして平成最後の年もあとわずか。

今年も色んなことがあったような、なかったような。

 

一人になるとよく、哲学的なことを考えます。

それこそ『どうして人はだいたい同じように二本足で歩いているのか』とか『目と耳と鼻は2つあるのにどうしておへそや口はひとつしかないのか』など。

考えても答えはもちろん出ないのですが、様々なことに気づくきっかけになったりはします。

 

友人や知人にこんなようなことを伝えると、返事は決まって『?』です。

もしくははぐらかされるか。

本当はものすごく大事なことを伝えているのですが、伝わらないもどかしさもあります。

哲学というと難しく聞こえますが、実は難しい物事をシンプルにするために使われるものなのです。

日頃感じている『?』をシンプルにするには哲学的に考えるとよくわかったりします。

答えを求めずに、ただただシンプルにしていく作業。

時に沈思黙考。

 

自分以外の誰かと生活していたり仕事をしていると、羨ましいという気持ちが起きることがあります。

学歴や持ち物、容姿や収入など。

羨ましいと思う気持ちがあるのは仕方のないことです。

努力すれば差が縮まることもあればそうではないことも。

人と自分を比べるのは人と関わる初段階でもあります。

たとえばアイドルを見て髪型を真似してみたり。

芸能人の愛読書を本屋さんで買ってみたり。

いくらかでも近づきたいという欲求の表れであるのかもしれません。

ただそんな方は総じてこんな風におっしゃいます。自分に自信がない、と。

 

そこらへんに転がっている言葉みたいに、「自信のある人なんて一握りだよ」などとは口が裂けても言いません。

「生きてるだけで儲けものだよ」とも言いません。

ただ、自分に自信のある人は強くもあり弱い。

弱さを知っているからこそ強く見えるようです。

そして自分の意見というものを持っている。

一見、頑固や意固地と思われそうですが、自分に芯が通っているみたいでいいと思います。

長いものに巻かれて意見を変えたり、流行で発言がコロコロ変わったり、それではいつまで経っても自信のようなものは生まれないでしょう。

 

ある方に、こんなことをお伝えしました。

『ザ・自信』ではなくて、自信を細分化してみたら、と。

例を挙げると、掃除にだけは自信がある、早起きだけには自信がある、パソコンのタイピングだけには自信がある、など。

ひとつやふたつ、あるのではないでしょうか。

得意なものは、自信に繋がりやすいようです。

細分化した自信は、誰とも比べられませんよね。

 

さて、太陽は、月は、星は。

お互いを羨ましいと思うでしょうか。

もちろん太陽や月は人ではないので、そもそもそんな風に考えられないのかもしれませんが、あくまで比喩として。

朝から夕方までギラギラ輝く太陽。

洗濯物を乾かしたり、世の中を温かくしたり。

太陽が沈んだあと、夜空を照らす月。

その満ち欠けが人の生活や女性ホルモンのバランスに作用してきました。

そして地球の外には何千万もの星がきらめいている。

高い山の頂上でしか体験できない満天の星。

 

彼らがお互いを比べるでしょうか。

それぞれに良い面も悪い面もある。

そして何より代替品がありません。

何かで補うということができないのです。

自分に自信があるのか、ないのかもわかりません。

 

あなたという代替品は、いません。

あなたがいてくれたおかげで、今日という一日が素晴らしいものになった。

あなたと一緒に働いていなければ、仕事をするのが嬉しいなんて気持ちにはならなかったかもしれない。

 

あなたは自分に自信がないというけれど、あなたがいてくれて、良かった。