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かぐやひめ

 

長い黒髪、美しいそのお姿に、誰もが魅了された。

 

かぐやは心やさしいおじいさんとおばあさんに大切に育てられた。

 

孤独を感じながら、この星で多くの人と出会い、別れた。

 

いつの日かお迎えが来るのを、かぐやは知っていた。

 

この星の素敵なモノやヒトの気持ちを、その純粋で柔らかい心に留めていた。

 

嫉妬をする人もいただろう。

羨ましがる人もいただろう。

愛を知りたいと願うも、叶わない想い。

 

かぐやの心の内に気づいた者はいただろうか?

 

夜空を見上げて、故郷を想っただろうか?

 

静寂の中、白くつめたい月明かりに身を浸しただろうか?

 

かぐやひめはお月さまの住人。

 

いかにこの星に留まろうとしても、決して許されることはない。

 

求めても求めても、与えられることを許されていない。

 

月からのお迎えが去ったあと、何が残っただろうか。

かぐやはいったい、何を遺したのだろうか。

代わりのものは決してないのだと、知っただろうか。

 

 

満ちる月に願う、かぐやの面影。

その長い黒髪と、美しいお姿。

内に秘めた熱いもの。

 

 

 

カウンセリングルーム  アトリエ・IMA(イマ)

Shigechika Suzuki

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